ホクロ治療
できるだけ傷跡を残さずにホクロをきれいに除去する治療
できるだけ傷跡を残さずにきれいにホクロを除去します
はじめに
当院はホクロの治療に力を入れて取り組んでいます。
美容を専門とするクリニックである以上、できるだけ傷跡を残さずにいかにきれいにホクロを除去するかということにこだわって治療を行っています。
また、費用面においても安心して治療を受けていただけるように「半年以内の再治療の費用は再診料だけ」とした独自の料金体系を採用して好評を得ています。
過去に他院でホクロを治療された経験のある患者様からの訴えとしてよく耳にするのは、
・「簡単にあとかたもなく消える」と聞いて安心していたのに実際には目立つ傷跡が残ってしまった
・何回も治療しているのになかなか消えないし、治療費が毎回必要なのであきらめて治療を断念した
・麻酔が効いていない状態で治療がされてとても痛かった
といったものです。
ホクロのほとんどは真皮内に病変が存在しているので、本来ホクロを確実に除去するためにはそれなりの傷跡が残ることを覚悟しなければなりません。
盛り上がりのない平らなホクロは、Qスイッチレーザーを使って傷を残さずに色を除去できる可能性がありますが、ホクロによっては非常に多くの治療回数が必要になりますし、深いホクロはレーザーでは除去できないこともあります。
美容面に配慮したホクロの除去治療は、蒸散治療とQスイッチレーザー治療を絶妙なバランスで組み合わせる必要があり、きれいな結果が得られるかどうかは治療する医師の経験と技術に委ねられています。
ホクロ治療は希望者が非常に多いポピュラーな治療ではありますが、一生残る傷跡のことを考えればどこで治療を受けても結果は同じというわけではなく、クリニック選びが大変重要です。
ホクロとは
ホクロ(黒子)とは、小型の色素細胞母斑のことをいい、母斑細胞が表皮と真皮の境界や真皮内で増殖した状態です。
色素細胞母斑は先天性と後天性に分けることができ、私たちがホクロと呼んでいる顔の病変の多くは後天性の色素細胞母斑にあたります。
先天性の色素細胞母斑は大小さまざまで巨大なものもありますが、年齢とともに大きさが変わることがありません。
一方で後天性の色素細胞母斑は、年齢とともに数が増えて大きさも少しずつ大きくなる性質をもち、しばしばドーム状に隆起します。
ただし、大きくなるとはいっても8~10㎜を越えることはほとんどありません。
10mmを超えて増大する病変はホクロ以外の病気を考えなくてはいけません。
ホクロは良性の病気ですが、ホクロと間違えやすい病気に悪性黒色腫や基底細胞腫といった悪性の皮膚腫瘍があります。
悪性の病気が疑われる場合は、美容的な除去治療はできません。
なお、良性のホクロが悪性黒色腫や基底細胞腫に変化する可能性はきわめて低いと考えられています。
腫瘍が小さいうちはホクロとの鑑別が難しいことがあり、もともと悪性の腫瘍をホクロと間違えていることが多いと思われます。
ホクロの治療法
ホクロの治療では、治療によってできる傷跡と根治性にはある程度の相関があります。
根治性を重視した場合はメスで切除する方法が最も確実ですが、切除法は傷跡を大きくはっきりと作ってしまうという大きな欠点があります。
一方で美容面を重視しすぎるといつまでたってもホクロが除去できないということが起こります。
当院の治療はもちろん美容面を重視していますが、その一方で根治性にも配慮して、できるだけ傷跡を残さずにかつできるだけ少ない治療回数でホクロを除去するように努めています。
1 切除+縫合
一般病院において保険を使用してホクロを除去する場合によく行われる方法です。
美容目的ではなく病気を治すという名目の治療ですから、美容面よりも根治性を重視した除去方法です。
そして切除した標本を病理検査で調べることが一般的です。
足の裏のホクロなど悪性かどうかを調べたい場合もこの方法が行われます。
当院において初めから切除+縫合を行うことはほとんどありませんが、例外は先天的な大きい色素細胞母斑の場合です。
大きな色素細胞母斑はレーザーでは治療回数が非常に多く必要とされる上に、色が消えてもホクロがあった部分の皮膚の質感が周囲と異なることが多く、それならば最初から切除+縫合してしまった方が良いと考えられます。
切除+縫合では、単純な1本線の傷にすることが一般的ですが、皮膚の余裕がない場合や長い直線的な傷を回避する場合は局所皮弁というテクニックを使うこともあります。
2 くり抜き切除
小さいホクロを完全切除する時の方法で、ホクロよりやや大きめに皮膚を全層にくり抜いて縫合せずに治します。
凹んだ傷跡が残りますが、皮膚の余裕がない部位でも1回の治療でホクロを除去できます。
切除+縫合と同様に保険診療が適応になる可能性があります。
3 蒸散治療
炭酸ガスレーザーやサージトロン、電気メスなどを使ってホクロを熱で削りながら除去する方法です。
盛り上がったホクロを除去する場合は当院では第一選択となる方法です。
平らなホクロの場合でもQスイッチレーザーと組み合わせてうまく治療すれば、目立つ傷跡を残さずに少ない治療回数でホクロを除去することができます。
蒸散治療は、使用する器械の性能が良ければ傷跡が残らないというわけでもなく、目立たない傷跡にするためにはホクロを削る際のテクニックがとても重要です。
高価な器械を使ったとしても、ホクロと周囲の境界を明瞭に蒸散したのではたとえ浅い傷でも凹んだ傷跡は目立ちます。
ホクロの辺縁をなだらかに削ることによって傷跡を目立ちにくくするテクニックが必要です。
一気に深く削りすぎると凹みが残りますが、あまり慎重になりすぎても盛り上がりがなかなか消えず治療回数が増えるばかりです。
適度な治療のさじ加減は治療する医師の経験とセンスに任せるしかありません。
蒸散治療の際は局所麻酔が必要です。
痛みを最小限にするため、局所麻酔の注射は極細の針を使用してゆっくり麻酔液を注入します。
治療中の痛みはもちろんありませんが、麻酔が切れてからも鎮痛剤を必要とするような痛みはありません。
蒸散後は傷が治るまで傷を乾燥させないようにする必要があります。
軟膏+テープ、もしくは「キズパワーパッド」のようなハイドロコロイドを使用してかさぶたができないように注意します。
4 Qスイッチレーザー
平らなホクロは、Qスイッチレーザーを使用して傷跡を作らずに治療することができます。
浅くて色素量の少ないホクロは1~2回の治療で消失してしまうこともあります。
その一方、照射を繰り返してもなかなか消えてくれないホクロもあります。
Qスイッチレーザー単独ではなかなか消失しないホクロは、浅く蒸散治療を行った後にQスイッチレーザーを照射すれば少ない治療回数で除去することが可能です。
ただし、Qスイッチレーザー治療でホクロの色が消失したとしてもホクロの細胞の一部は生き残っている可能性は高く、再発する可能性が最も高い治療法でもあります。
レーザー照射の間隔は最低でも1ヶ月は空けます。
当院のホクロの治療費について
切除手術と違い、Qスイッチレーザー治療や蒸散治療では1回の治療ではホクロが消失しないことがあります。
特にQスイッチレーザー治療は治療を繰り返すことを前提としたものであり、何回治療したらホクロが消失するのかは治療する医師にもわかりません。
その場合、治療のたびに治療費が生じたのでは1つのホクロを除去するまでにいったいいくら治療費が必要になるのか見当がつかずに安心して治療を受けることができません。
そのため、当院ではホクロ治療を開始してからの半年間は、再治療費はいただかずに再診料の1,000円(+消費税)だけで再治療を行うシステムにしています。
再治療は、Qスイッチレーザーだけでなく再蒸散も可能です。
Qスイッチレーザーの照射は、前回の照射から最低1ヶ月は空けていただく必要があるので無制限に治療できるわけではありません。
リスク
発赤、水疱、色素沈着、瘢痕、再発
治療費用(税別)
(自費診療)
蒸散治療および Qスイッチレーザー |
~1mm | 5,000円 |
---|---|---|
~2mm | 10,000円 | |
~3mm | 15,000円 | |
~4mm | 20,000円 | |
~6mm | 25,000円 | |
~8mm | 30,000円 | |
~10mm | 35,000円 | |
※蒸散とレーザーの両方を行っても同料金です。 治療開始後6ヶ月以内の再治療は再診料だけで行います。 |
||
切除術 | ~2mm | 20,000円 |
~4mm | 30,000円 | |
~6mm | 40,000円 | |
~8mm | 50,000円 | |
~10mm | 60,000円 | |
~15mm | 80,000円 | |
~20mm | 100,000円 | |
※局所皮弁法は50%増 |